俺「・・あの、さ」
JK「はい」
俺「なんで、俺なの」
JK「というと?」
俺「だから。その…見たいっ、て」
JK「あぁ、そのことですか。…そうですよね、気になりますよね」
俺「すごく」
JK「えーと…。」
俺「ボソッ(も、もしかして…俺のこと、タイプだとか…?)」
JK「――少し前から、興味があって」
俺「やっぱり!!?」
JK「え?」
俺「はい?」
JK「・・・?」
JK「――だから、その、おしっこ、に」
俺「あ、あぁ…そっちね」
JK「ほら。この仕事、男女関係なくトイレ掃除しなきゃいけないじゃないですか」
俺「ふむふむ」
JK「私、男の人って家族くらいしか知らないから」
JK「最初の出勤日。初めて、男性用トイレに入ったとき。――衝撃的だったんです」
JK「今まで嗅いだことのない臭い。決して良い匂いとは呼べない、何とも言えない刺激臭」
JK「その日は、それが鼻の奥に纏わりついて。一日中離れてくれませんでした」
俺「・・・・・。」
JK「それからシフトを重ねていって。仕事も少しずつ覚えてきた頃、私は気付いたんです」
JK「いつの間にか、この臭いを嗅ぐことを、愉しみにしていたことに」
JK「毎回、臭いが違うんです。――当然ですよね、不特定多数の人が使ってるんだから」
JK「今日はどんな臭いがするんだろう――って。考えると、どきどきしちゃうんです」
俺「ゴクリ…」