裏からそのまんま出ればいいのに
何を思ったのか正門から出ようと思って
ひたすらチャリ漕いだんだ。
その間にもどんどん音は近づいて来る。
それどころか学校の窓が
内側から叩いてるみたいに
ガンガンガンガン鳴り出したんだよ。
軽く錯乱状態になって
必死に泣きそうになりながらチャリ漕いだ。
その間にも靴の音は近づいてくるし
窓はもう割れるんじゃないかってくらいガンガン鳴ってた。
ようやく正門に着いて、
転がり出るように必死で出たよ。
というかコケたんだけどね。
で、学校の方ビクビクしながら見てみると、
何もいないし音もしない。
シーンとしてるんだ、何事も無かったかのように。
それ見て更に滅茶苦茶怖くなって、
早く帰ろう!って思って後ろ向いたんだ。
そこには、髪の長い女がいた。
貞子みたいな感じの。
で、俺に近づいてきて耳元でこう言ったんだ。
「もう少しだったのに…」
って。