「すみません!誰かいませんか」
Aが叫ぶと、不機嫌そうなおっさんが出てきた。
「何時だと思ってんだ!ややこしいもん連れてきやがって!クソガキが!何やらかした!」
よかったよかった。ここの人は本物らしい。
一通り起こったことを俺が話すと、
「その友達は外まできてるみたいだぞ。ここまで入ってこないとこをみると、そう言うことなんだろう。
今日はここで寝ろ。そんな得体のしれんもん、俺にはどうにもできんし、調べるつもりも無い」
その日、泣きながら眠りについた。
残りの夏休みは、妙な罪悪感に苛まれながら過ごした。
BとCには意図的に会わないようにした。
そしてその年の冬、Cは授業のマラソン中にコースを外れて、
神社の階段の途中にある大きな灯篭に押しつぶされて死んでしまった。
大人でも倒すのは到底無理なほど大きい。
Bは一昨日、他府県から地元に帰ってきたが家には顔も見せず、
『ただいま』という留守電を両親に遺し自殺した。
——以下、後日談的なもの——-