悟飯「この世はそんな単純じゃない、地球人はそんなに賢い生き物じゃないんです。」
悟空「賢い生き物じゃねえ?」
悟飯「そうです。地球人は卑怯で嘘つきです。フリーザみたいに武力で人を従わせたりもします」
悟空「なに!だったら倒しちまって正解じゃねえか!」
悟飯「いえ、違うんです。お父さん・・・。地球人は・・・」
悟空「・・・」
悟飯「地球人は・・・」
悟空「どうした悟飯?何がいいてえ?」
悟飯「・・・僕はとにかくこんなお父さんを見たくなかった!!!」
悟空「悟飯、許してくれ。本当にすまねぇ。」
悟空、悟飯を手刀で気絶させる。
悟空「安心しろ。生まれかわっても、オラ、おめーを守ってやっから・・・」
ベジータ「お、おのれ・・・」
悟空「ベジータ、あとはおめーだけだな」
ベジータは恐怖していた。今まではどこかに悟空が味方でいてくれたこと
自分が万一死んでも悟空が、という気持ちがあった。
だが、今回は違った。自分の後は誰もいない。代わりは誰もしてくれない。
この土壇場でベジータは己の甘さを知った。
そして何よりスーパーサイヤ人3の悟空には勝てない。ベジータは戦闘力の差からそれを理解した。
ベジータ「カ、カカロット・・・」
悟空「ん?どうした?はやくやろうぜ」
ベジータ「た、頼む、ブルマとトランクスは・・・」
悟空「え?ベジータ?」
ベジータ「ブルマとトランクスだけは逃がしたい・・・」
悟空「おめー、ま、まさか・・・」
ベジータ「ブルマとトランクスを逃がす時間をくれえええーー」
悟空「ベ、ベジータ・・・おめーそんなにも家族が・・・」
ベジータ「笑いたければ笑え・・・。俺は家族が大切なんだ。
お前の気持ちは同じサイヤ人として痛いほどわかる。
だがな、地球を壊すってことはな、お前の大切なものも壊れるんだ!」
悟空「ベ、ベジータ・・・オラは・・・悪くねえはずだろ・・・」
ベジータ「カカロット・・・」
その時、黄金の光が夜空を照らし出した。
悟空・ベジータ「!!!」
見覚えがある光だった。
悟空・ベジータ「ドラゴンボール!!!」
デンデはドラゴンボールを集めシェンロンを呼び出していた。
ポポ「ゴクウ、コレデキゲンナオルカ?」
デンデ「わかりません。ただ、まだ地球はあります。もうドラゴンボールしかないでしょう」
悟空、瞬間移動でデンデのところへ。
ポポ・デンデ「!」
悟空「デンデ!何をする気だ!?」
デンデ、無視して願いを言う。
デンデ「今日を始めからやり直して下さい、それとこの世のおかしなところを治して下さい」
シェンロン「わ か っ た」
悟空「な、何を、うわああああぁぁぁーー」
時間が逆流していく。
デンデ「界王様、これでいいんですよね。これで・・・」
悟空はウーブとの修業を終え、久々に家に帰ってきた。
悟空はチチと悟飯に頼まれ税金を払いにいくことになった。
区役所一階
男「あの、妻から暴力を受けていて」
職員「お辛い経験をされましたね。お話をお伺い致します。」
男「妻を愛しているから警察には」
そんな会話が聞こえていたが、悟空は二階へ。
区役所二階納税課
悟空「オラ、税金払いにきたんだけどー」
職員「あ、ようこそ、どうぞそちらにおかけ下さい。」
悟空「おぉ、いい椅子だなー」
職員「はい、市民の皆さんがきちんと納税して頂けるので」
悟空「そうなんかー、オラ納税とかよくわかんなくて」
職員「さようでございますか。納税とはですね」
悟空は気持ち良く税金を納め、さらに税金の大切さを教えてもらった。
区役所を出ると仲睦まじいカップルが産婦人科に入っていった。
産休だから出産に集中できるとかそんなことを話していた。
目立つと厄介だからと悟空は鉄道を使った。
改札で怒られたので切符をきちんと買った。
やってきた電車にはぎゅうぎゅう詰めではなくみんながゆったりと電車に乗っていた。
悟空の前の客が新聞を読んでいた。
「痴漢事件、物的証拠により判決がさらに正確に」という見出し記事があった。
電車降り、悟空は散歩がてら少し歩くと空を飛んだ。
悟空が見たのは見渡す限り人々は活気溢れていた。
戦争や国境、宗教はなく
みんなが地球の資源や食べ物を分かち合い、他人を大切にする明るい星だった。