【※夏休み※】学年主席のJKに宿題を見せてもらおうとお願いをしたが見返りを要求された結果・・・

「実は、宿題を写させて貰おうと思って……」
『帰って』

取り付く島もないとは、まさにこのこと。
ガリ勉女は社交的ではなかった。勉強一筋。
故に、昼休み時間には独りで読書している。
放課後、女子に遊びに誘われても全て拒否。
周囲に断崖絶壁を築いて籠城しているらしい。

「……典型的な引きこもり予備軍だな」

そんなわけで、ガリ勉女には、友達がいない。
だから、俺がプリントを届ける羽目になった。
とはいえそのおかげで自宅が発覚したのだが。
よもや写させてくれないとは。想定外である。
そんなだから友達が出来ないのだ。ケチんぼ。

まあ、人のことだから、とやかく言うまい。
好きに生きればいいさ。俺には関係ない。
ただ、今日に限っては、そうはいかない。
何せこちらの人生が懸かっているのだから。
いや、流石に大袈裟かも知れないけれど。
それでも諦めきれずに再び呼び鈴を連打連打。

『うるさいっ!』

返って来たのは初めて聞く大声。良い反応だ。

「お願いします。どうか私めに宿題を……」
『自分でやれ』
「それが出来たら苦労しません」
『じゃあ他の友達に頼め』
「やだなぁ、奴らが宿題なんてやる訳ないでしょう? 皆、他力本願っすよ。だから頼むっ!」

一応、事前に他の友達には確認しておいた。
返事は聞いた通り。1人残らず手付かずだ。
そりゃあそうだろう。一緒に遊んでたし。
宿題なんぞやる暇なんて、存在しなかった。
だからこそ、こうして最終手段に頼ったのだ。

文字通り、まさに、最終兵器ガリ勉である。

『……見返りは?』
「はい?」
『宿題を写させる代わりに、何してくれる?』
「んなこと、急に言われても……」
『じゃあ、私のお願いをひとつ聞いて貰うわ』

この最終兵器は、わりと現金なやつだった。

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