ひろし「…」
みさえ(寝たか…)
ゴロッ
みさえ「私も、楽しかったわ。今日は」
みさえ(目的が心中じゃなかったら、また来たいくらいよ)ウトウト…
しんのすけ「母ちゃん…」
みさえ「!」
しんのすけ「…」
みさえ「しん、ちゃん?」
しんのすけ「すーすー…」
みさえ「…そんな訳ないわよね」
みさえ(苦しまないように睡眠薬多めに入れたし、起きる筈がないわ)
みさえ(でもこうして見ると、しんのすけも大きくなったわね)
みさえ(この森に初めて来たのはひまわりが生まれる前)
みさえ(トイレを我慢してたら、お漏らししちゃって、ズボンもパンツも濡らしちゃったわね)クスクス
みさえ(あの時は凄く怒っちゃったけど、今思えば、気付いてあげられなかった私が悪かったのよね)
みさえ(そんなしんのすけがいつの間にか、ひまわりの面倒も見られるお兄ちゃんになったのね)
みさえ(本当に月日って早いわ…)
みさえ(ひまわりが、しんのすけと同じ年の頃にはどうなってるのかしら?)
みさえ(ううん…馬鹿な事を考えないの、みさえ)
みさえ(しんのすけもひまわりも、大人にはなれないの)
みさえ(…本当に、これで良かったのかしら?)
みさえ(でも他にどうしようもないもの。この子達だけ置いていけない…)
みさえ(だからって、この子達を道連れにしなくちゃいけないのは…)
みさえ(でもやっぱり、親無しに何て…だって、この子達は私の大事な…)
みさえ「そうよ…この子達は私の大事な子供…だから!!」