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女「・・・えっと、今日はお疲れ様です」
男「なんだそりゃ」
女「・・・」
男「あー・・・まあおかげで嫌いな世界史も少し覚えた気がする」
女「そう」
男「どーも」
女「ええ」
男「じゃあ、オレ帰るわ」
女「あ・・明日の時間は」
男「今日と同じでいいんじゃねー?」
女「お母さんに伝えときます」
男「あ、うん」
オレは、次の日も同じように夕食までご馳走になって帰路についた。
女の家には、母と姉がいた。
女の姉も、女の母と同じように女のことを案じていたようだった。
これで少しは女の家族も安心するだろう。
あなたの家族の一員である女は、学校でちゃんと友達とうまくやっていますよ。
と、言ってきたつもりだ。
別に女にそんな事をする義理は無いし、女はそんな事をしてもらわなくても自分で何でもできそうだと思ったが。
そういう訳で、かつてないほど定期試験のために勉強したオレは、赤点なく夏休みに突入するはずだった。
ミーン
ミーン
ミーン・・
女「・・・なんで、あなたがここにいるの?」
男「・・・補習」
女「あれだけ勉強教えたのに!日本史?世界史?」
男「・・・・数学」
女「え?・・・数学得意なんじゃなかった?」
男「たぶんだけど・・・・マークミスだ。最後なんでマークシートが余ったんだろうと疑問を感じた記憶がある」
女「はぁ・・・バカじゃないの?」
男「ッチ・・・うるせーな!オレが一番ダメージ受けてんだよ!ていうか、なんでお前も学校来てんだよ」
女「生徒会は休みのときも活動があるんです。ヒマなあなたと違って」
男「オレだって補習なきゃ部活やってんだよ」
女「補習ある人が何偉そうに言ってるの?」
男「・・クソが」
「おい、男。何廊下で騒いでんだよ。そろそろ補習はじまるぞ」
男「あ・ああ」
女「・・・ふんっ!」
男「・・・ッチ!」