「なあ」
男「あんだよ」
「なんでお前が数学の補習にいるんだ?」
男「・・・たぶんマークミスだ」
「バーカ」
男「うっせ!」
「ははは」
男「はぁ・・・おかげで部活も出れねーよ」
「・・・そういやさ、お前さっきA組の女さんと話してなかった?」
男「あー・・・なんかムカついてきた」
「てゆーか・・・なんか仲良さげだったように見えたけど」
男「仲良くはない。色々あって話すようになっただけだ」
「おい、青春か?」
男「はぁ?死ねよ」
「おいこらお前ら!真面目に補習受けろ!!」
「うーっす」
男「・・・」
「つーかさ、お前突き指した後生徒会行ってなかった?」
男「え?なんで知ってんだ?」
「いや、グラウンド使う運動部のやつは結構知ってるぞ。お前、生徒会の窓からグラウンド見てただろ」
男「あー・・・いやうちの部のキャプテンとかには言っといたんだけど、あそこからだと練習の風景良く見えるから、あそこから見学してたんだよ」
「女さんといっしょにか?」
男「・・・は?」
「いや、俺はお前に言われるまで女さんが覗いてるの知らなかったんだけど、うちの陸部とか野球の奴とか、結構知ってる奴いたみたいで、噂になってたぞ」
男「噂?何の?」
「最近、生徒会の窓から、女さんじゃなくお前が覗いてるって」
男「・・・・いや、意味わからんし」
「いつの間に女さんと仲良くなったんだ?」
男「いやだから、仲良くはない。グラウンド覗いてんの気が散るからやめろって言いに行った後、あそこからだとうちの部がよく見えるから、突き指治るまで見学させてくれって言っただけだ」
「・・・まあ別にいいけど、なんつーかあれだな。青春ってやつか?」
男「なんか引っかかる言い方やめろ。蹴り入れるぞ」
「じゃあ今日はここまで。ちゃんと復習しろよ」
「へーい」
ガラガラ
男「あーかったりー・・・オレ帰るけどお前は?」
「俺も帰るわ。どうせ補習者は部活出してもらえないしなー」
男「じゃあさ、うちでモンハンでもしねー?」
「いいな、久しぶりに狩るか!」
女「ダメよ」
「え?」
男「は?」