「最近お前不機嫌だなー」
男「そう見えるか?」
「見えるわー」
男「A組の女がムカつく。とにかくムカつく」
「ん?あれ以来なんか絡みあったのか?」
男「部活のとき、生徒会室からオレの事見てやがる」
「は?なにそれ。ラブコメかよ」
男「は、死ねよ?」
「おい、冗談だよ。てかなんでお前の事見てるの?」
男「・・・知らねーよ」
「てかさ、別にお前の事見てる訳じゃないんじゃないのか?」
男「は?」
「女さんって足悪いんだろ?よく知らねーけど」
男「・・ああ」
「運動できねーから、運動部のこと見てるんじゃないのか」
男「・・・」
―――――ある日の放課後。
女「・・・・」ぼーっ
コンコンコン
女「あ、ハイどうぞ」
ガラガラ
男「・・・」
女「わっ!」
男「・・あ?」
女「・・なんでもないわ。生徒会に何か用ですか?」
男「いや、別に」
女「?用がないならあなたが来る必要はないですよ」
男「お前さ、なんでいつも放課後に外見てんの?」
女「・・別に見ていないわ」
男「嘘つけよ。じゃあなんで窓際に椅子置いてんだよ」
女「・・別にいいでしょう。あなたには関係ありません」
男「関係はないけど、練習してるときチラチラ見られると気が散るんだよ」
女「そんな事を言うなら、もっとマジメに練習に取り組んだらどうなの?あなた、ランニングするとき明らかに手を抜いてるでしょう」
男「やっぱり見てんじゃねーか」
女「そ・・それに今日はどうしたの?練習をさぼってこんなとこに来ていていいの?」
男「昨日の練習で足突き指したんだよ」
女「あ・・・そうなの。ごめんなさい」
男「・・・・はぁ」
女「・・・とりあえずドアの前にいつまでも立っていないで、椅子に座ったらどうなの・・・足、痛いんでしょう?」
男「・・・じゃあ」
がたっ
女「・・・お茶でも入れますか?」
男「あ、わりーよ・・てかお前も・・その、動くのめんどうだろ」
女「大丈夫よ。歩けるときは歩くことにしてるの」
そう言うと女は、机に手をついて立ち上がり、ゆっくりとポットと急須の方に向かって歩き出した。
女「どうぞ」
男「あ、どうも」
ずずっ
女「・・・」
てく・・てく・・てく
男「・・・」
がしっ
女「何をしているの?」
男「椅子おさえてるから、座れよ」
女「別にそんな事してもらわなくても自分で座れますから」
男「危なっかしくて見てらんねーんだよ。てか、目の前で転ばれたら困る」
女「・・・どうも」
とさっ