姉「…ちっ……いいから」
弟「いや、とにかく大きい破片だけでも先n 痛っ!」
姉「!!………」
弟「あーちょっと切った………」かちゃかちゃ
姉「……………せろ」
弟「え?何?」
ガシィッ!!
弟「ちょ、いた!いたたた!!髪つかまな、いたたた!!」
姉「う せ ろ」
うわああああああああああああ目がやべええええええええええ
そのあと何本か髪を引き抜かれながらも、
破片の掃除を終えた。怖かった。殺されるかと……
部屋に戻り、携帯を確認する。何も無しか…
なんだろうこの、同じ家の中にいるのに意思疎通に携帯が欠かせない感じ。
バターン
弟「うおっ!?」ビクッ
つかつかつかつか ぐいっ!!
弟「うわああああごめんなさいごめんなさい!!襟伸びちゃう!伸びちゃうから!」
姉「……みせろ」
弟「へ?なに?え??」
姉「ちっ……切ったところみせろっつってんの」
弟「え?あ、指切ったところ?いや、そんなたいしt」
姉「みせろ」
弟「は、はいぃ………」
姉ちゃんは俺の切り傷を見て少しため息をついたあと、
めんどくさそうに消毒をして、ガーゼと包帯を巻き始めた。
弟「いや、あの…ばんそうこう…」
姉「は??」グルグルグルグル
弟「い、いや……なんでもない」
姉「………ちっ………」キュッ
器用に包帯を巻き、端を結んでくれた。
弟「あ、ありがとう……」
姉「………………」
弟「…………」
姉「……………めん」
弟「え?」
姉「…ちっ……」
姉「ご……………ちっ」ドン!! ツカツカツカ バターン!!
弟「あいたぁっ!!」
俺を突き飛ばして姉ちゃんはまた部屋の外に出てしまった。
ブーン ブーン
タイトル:合わす顔もありません
本文:本当にごめんなさい。
弟のメールに舞い上がって、勝手に食器を割った上に、
弟に片付けさせた上に怪我までさせてしまいました。
ごめんなさい。
しばらく一人で反省します。自己嫌悪でいっぱいです。
この人は……ほんとに……。
だめだ。こんなのは。やっぱりコミュニケーションてこうじゃないでしょう。
ちゃんと顔をあわせた上での意思疎通でしょ。
俺は意を決して姉ちゃんの部屋へと向かった。
コンコン
……返事はない。
弟「入るよ。」
姉ちゃんの部屋に入り、扉の前に腰掛ける。
姉ちゃんはベッドの隅で体育座りをしていた。
姉「でてけ」
弟「でてかない」
ギロッ
ひっ……あの目だけは、どうしても萎縮してしまう。
で、でも俺は、俺は今回は負けない。
俺は携帯を開いて、あるメールを読み上げた。
弟「こほん…。
世界で一番何にも変えがたいのがあなたです。
弟無しの人生なんか、まったく…」
姉「な!!!!!!!っっっっ!!!ちっ!!!!」スクッ