【クレヨンしんちゃん】しんのすけ「……父ちゃん、母ちゃん。ひまわりは今日も元気です。――行ってきます」誰も知らない22年後・・・

仕事を終え、帰宅する。
しかし家とは別の方向に歩いていた。このまま素直に家に帰るのは、少し複雑だった。
フラフラと商店街を歩く。
一体どうすればいいのか、改めて自分に聞いてみる。……返事は、出来なかった。

「――しんちゃん」

ふと、後ろから話しかけられた。

「……ん?」

後ろを振り返ると、そこにはぼーちゃんがいた。

「ああ、ぼーちゃんか……仕事帰り?」

「うん。……ねえ、しんちゃん」

「うん?なに?」

「……ちょっと、いい?」

ぼーちゃんは、何かを訴えるかのような目をしながら言ってきた。
何か、話があるのだろうか……

ぼーちゃんに誘われるまま、オラ達は近くのファミレスに移動した。

ファミレスの中は、客が疎らだった。
ぼーちゃんはコーヒーを飲みながら、小難しい顔をしていた。

「それで……ぼーちゃん、話があるんでしょ?」

「……うん」

ぼーちゃんはコーヒーカップを置き、オラを見た。

「……僕、この前、風間くん達を見た」

「……え?」

「公園で、話してた。……ひまわりちゃん、泣いてた」

ぼーちゃんは、沈んだ表情でそう話す。

「……ひまわりが……どんな話かは、聞いたの?」

「詳しくは、聞けなかった。……でも、二人とも、とても悲しそうだった……」

「……そう……」

おそらくは、ひまわりとぼーちゃんが言うことが本当なら、たぶん別れ話をしていたんだろう。
そして、ひまわりは泣いていた―――それが意味することは、おそらく一つしかないだろう。

思案に耽っていたオラに、ぼーちゃんは声をかける。

「……僕、二人のことは、よく分からない。何があったかも、分からない。
でも、二人に、あんな顔、してほしくない。それは、しんちゃんも同じだと思う」

「ぼーちゃん……」

そしてぼーちゃんは、もう一度コーヒーを飲む。

「しんちゃん……キミは、僕の大切な友達。キミのことを、信じてる……」

ぼーちゃんは、それ以上何も言わない。
……いいや、きっとそれだけで十分だと思ってるんだ。オラを、信じてるんだ……。

「……分かったよ、ぼーちゃん。オラ、やってみるよ」

少し大きく、返事を返す。ぼーちゃんは、ニコリと笑っていた。

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