界王(やめるんじゃー、ごくーーう)
悟空「!!!」
悟空(界王様!でも、オラ我慢できねぇ!こんなことが許されていいんか)
界王(悟空、ひとまず落ち着くんじゃ。ワシが何とかしておくから
瞬間移動でひとまず場を離れるんじゃー)
悟空(くっ、そんなこと言ったって)
界王(悟空!!!ひとまず場を離れるんじゃ!)
悟空(わ、わかったよ。悔しいけど界王様を信用するよ。)
界王(すまんな、悟空・・・。じゃが、それが最良の選択なんじゃよ)
職員「なにしてる、さっさと、えっ?あれ?」
悟空、瞬間移動する
悟空は空を飛びながら今日の出来事を振り返っていた。
DV、税金、妊娠、自殺、女性専用車両、痴漢、拘置所
悟空「うう、オラよくわかんねーけど、頭がいてえ」
ふと、悟空が地上をみると走行中のトラックから段ボール箱を投げ捨てている集団を見つけた。。
投げ捨てられた段ボールに群がる人々。
悟空「な、なんだありゃ?何やってんだ?」
近づいていく悟空
悟空「おい、おめーら何やってんだよ。」
男「私達は貧しい国々の人達に物資を与えているのです。」
悟空「だったらトラックとめて配ればいいじゃねーか。なんで走ってるトラックから投げんだ?」
男「トラックを停めてから配るとテ口リストに渡したとみなされこの活動は強制的に停止させられてしまいます。
だからこうやって物資を捨てるようなふりをしながら物資を配るんです」
悟空「でも、おめーそれだと」
悟空はトラックから捨てられた物資に群がる人々を見た。
殴り合い、蹴り落とし合い、その争いは醜いものだった。
大人が子供から物資を奪う姿もあった。
悟空「おめー見ろよ。喧嘩がおきてんじゃねーか。なんとかしねーと」
男「だったらあなたがあの子供達を救ってあげて下さい。まだまだこの光景はあと30キロは続きますよ。
私達は偽善者でも構いませんし、この段ボールの中からほんのわずかでも子供達の口に入ればいいんです。
それにトラックで配るとテ口リストに乗っ取られるんですよ」
悟空「すまねぇ。いろいろ事情があんだな・・・。オラ、あんまそういうのわかんねーから・・・。
社会とか世の中とかよくわかんねーから・・・」
悟空は家路を急いだ。
悟空もう何も見たくなかった。
しかし、悟空は見てしまった。
戦禍で泣き叫ぶ女子供。
銃を片手に兵士として戦うあどけない子供。
餓鬼のように手足は細く下腹部が膨れ上がった子供。
その隣国では食べ物のあふれかえるパーティーが催されていること。
さらに悟空は見た。
肌が黒いか白いかで争う人々
将軍様の為に死ぬという人民
薬物中毒者の更正施設
我が子を虐待する親
核実験
悟空はチチと悟飯、悟天に無性に逢いたくなった。とにかく逢いたいと思った。
悟空は無性に不安と焦りを覚えた。
悟空は家に帰ってきた。
家に帰れば忘れられるとそう考えていた。