「あの…お話が…」
「えっ?」
人目を避けるように
「明日、コンサートご一緒して頂けませんか?」
心の中で「ラッキー!」でした。
「仕事がありますので即答できませんが、よろしかったら携帯番号を教えて頂けませんか?」
こうなりゃ仕事は後回しなのですが、中年の悪智恵ですね。
携帯番号も聞き出してしまいました。
夜、もちろんOK電話を入れ、会場前で待ち合わせをすることになりました。
ちょっと年代が違うグループではありますが「まぁ、我慢、我慢」とコンサート会場へ彼女と二人で入りました。
会場の盛り上がりには最後までついてはいけませんでしたが、彼女はそれなりに満喫していたようです。
9時頃会場を出てダメ元で食事に誘いましたら、あっさりOKサインでした。
それなりのホテルの高層階のレストランにて眼下の夜景を眺めながらとりとめもない会話が弾みました。
アルコールはダメだという彼女でしたが雰囲気につられてかワインをそこそこ飲みました。
顔色がポッと赤くなりほろ酔いの様子です。目も少し虚ろになってきたような…。
「チャンス!こうなりゃノリも大切だ!」
だなんて考え、彼女がトイレに席を立った隙にマネージャーに部屋を予約してもらいました。
やや経ってレジで会計を済ませました。その時ルームキーを受け取ったのは言うまでもありません。